皆さん、新年明けましておめでとうございます。
蛙口寺の大晦日はいつもの「長寿の鐘」が除夜の鐘になっているみたいですが、皆さん無事に年は越せたでしょうか?
部長岩淵は実家で年を越しましたが、「腰越漁港の船祝い」にだけは!と、三が日のうちに腰越に戻ってきました。
鎌倉市唯一の漁港である腰越漁港では、お正月に祈願のみかん投げを行うのが恒例行事なのです。
一年の豊漁と安全を祈願して,各地の漁港で行なわれる正月の行事。起舟(きしゅう),船霊節供(ふなだませっく)とも呼ばれる。各自の漁船を大漁旗で飾り,船主が船霊に神酒や餅,洗米などを供えてまつったあと,餅やミカンを集まった人々にまく。餅やミカンを投げるのは,集まった人々を魚に見立てて餌をまく行為を表しているともいわれる。港や入江の岬にまつられている神社に参るところもあり,船が港湾内を回ったりその年の恵方へ漕ぎ出して漁労の模擬演技を行なうところもある。正月 2日に行なうところが多いが,4日や 11日,また月遅れで 2月に行なう地方もあり,この日が港の神社の例祭日となっているところもある。また,漁船の乗組員の契約あらための日や,漁業上の役目の交代日となっているところもある。
事典に載ってるぐらいなので全国的に行われている行事のようですが、もしかしたら腰越漁港での船祝いが一番有名なのかもしれません。
なぎさにコトダマありきのように、船主さんたちはフナダマあっての漁業を営んでいるんですね。
みかん撒きは9時過ぎに行われますが、8時半ごろから神童太鼓の演奏が始まり、漁港に活気が溢れます。
太鼓の演奏中に既に最初のみかん撒きポイントに人が大勢集まっているのが見えましたが、演奏を聴き終わってからささっと移動。
太鼓の演奏で轟く音もすごいですが、みかん撒きに沸く人々の歓声もまた別の活気があります!
漁港手前から少し横に移動し、みかん撒きの第2陣がスタート!
最初よりも距離が近いため、より一層人々が密集しています。
最終地点は漁港の一番奥で、船が横いっぱいに並んでいるので分散され、拾いやすくなっています。
ちなみにみかん撒きを行う際には、恵方(節分のときに向く方向でおなじみ)に向かってみかんを投げます。
約30分のみかん撒きが終わり、落ちているお菓子を確認する人もいながらも、祭りのあと状態。
みかんは踏まれたら当然潰れてしまうので、足元には大いに沸いた人々の名残といえるみかん跡がぽつぽつと見受けられます。
今回の戦果はみかん9個、お菓子4個、計13個!
写真や動画を撮りながらだったので、ちょっと少なめです。
これらの品は翌週お会いした日ノ坂町民の方々にもおすそ分けしました。
あの灯台から船を見送る
船祝いの日は、漁船が並んでいるエリアに立ち入ることができるので、その先にある作中の「あの灯台」も間近に見ることができます。普段からバリケードで塞がれたりしているわけではないですが、普段は立ち入り禁止となっているので、めったにないチャンスです!!
(船祝い関係者ってことで大丈夫なんだと思いますが、判断は自己責任でお願いします。)
みかん撒き後、船主さんたちが乗っていた船が順々に大海原へと出発していきます。
灯台の横から船をお見送り。
今年も事故なく美味しいお魚をいっぱい獲ってきてください!!
小動神社にも行ってみる
船祝いを終えて、腰越漁港からほど近い位置にある小動神社にもお参りしてきました。小動といえば「小動大悟」のネーミング元ですよね!
こちらには漁業、航海の神様も祀られています。
地元で年を越したこしごえ民によると、年越しは小動神社で甘酒を振る舞っていたそうです。龍口寺や小動神社でとしを越すというのも一度は経験してみたいですね。
神社を後にして小動交差点から見た海は、水平線に一筋の光がくっきりと映し出されていて、なんだかいつもと違った雰囲気でした。
来年2021年1月4日に行われる腰越漁港の船祝いは月曜日!
お正月休みで腰越に来られる方はぜひ腰越漁港から始まる聖地巡礼を!!!
それでは、2020年もコトダマ部をよろしくお願いします。